「IQはもう古い。グーグルの5つの採用基準」なる記事を読んだ。タイトルはともかく内容はちゃんとしている。これを読んで思ったのは、『「●●の5つの●●」とかって、やってみたかったんだよなぁ!』ということだった。(ラズロ、ごめん)
僕も、Googleにもう7年も勤めてしまった。アジア太平洋のチームマネージャー、そしてグローバルマネージャーとして、日本でも米国本社でもたくさんの面接をし、現場で判断をしてきたので、それなりに思う所はあるのだ。
そう。
だから、ここに自分なりの5つの基準を書いておこう。過去数年、周囲のすごい同僚を見ながら、見つけた5つのポイントだ。 面接時にこの5つを兼ね備えていたら、少なくとも僕は"must hire"にするだろう。(僕以外の面接官がどう判断するかは保証しないが)
1. 裸足の人
間違いない。自分の周囲で、オフィスで裸足になってる人(年中サンダルも含む)は問答無用でぶっちぎりでできる人ばかりだ。本当だ。社内CMSを作ったJも、うちのCTOも裸足だ。スティーブ・ジョブスも裸足派だった、と言えば説得力が増すだろうか。信念と自信があり、自由だ。偉くなっても裸足でオフィスを歩ける人は、素晴らしいと思うし、そうありたい。ちなみに、オフィスだけでなく、通勤中も裸足の若者もここでは見かけたことがあるが、あれは何か踏んだりしないか本当に心配になってしまう。
2. 年中全身一色の人
葬式でもないのにいつも全身黒づくめ、とか。同じ服しか着ない、とか。独創的な人が多いように思う。僕の上司のホリデーロゴの初代デザイナーとかはたいていいつも真っ黒だ。プログラミングの世界大会で優勝するようなエンジニアもいつ見ても黒い(影響されて黒くなってしまった若手もいる)。アイスホッケー選手のユニフォームばかり着ているなんてのもいる。そういえばジョブスもイッセイ・ミヤケのタートルネックばかり着ていたのは有名な話だ。
3. スタークラフトで3人と同時に戦える人
リアルタイムストラテジーゲーム、スタークラフトは認知力の向上に役立つ、という記事が話題になったが、その真偽はともかく、周囲のスタークラフト上手は、仕事もできる。3人と同時に戦えるような達人もいて、彼は仕事も、レスポンスも、同時処理能力が尋常でなく高い(仕事中に対戦の中継動画を見てたりもするが…)。ちなみに「ワールド・オブ・ウォークラフト」は違うゲームで、これにハマっている人は寝不足で昼間の生産性が低くなりがちだ。名前が似ているので注意してほしい。
4. 6言語くらい話せる人
6言語くらい話せる人を何人か知ってるが、例外なく「ああ、こいつはほんとに天才だ」と思う。聞くと大体、言語を知るのが趣味なのだとか。物事を色々な角度から考えることができるので、コミュニケーション力も高い。3言語話せるくらいはわりといて、これは普通の人でも到達できる感がある(というか普通の人もいる)が、6言語以上くらいというのが超人と人間の境界線、という感じがある。
5. パズルをいじってる人
ミーティング中もずっとバッキーボールをいじっている人がいるのだ。ジャグリングがうまい人やルービックキューブを解くのが早い人も多く、仕事が大変できる人が多い。インターン期間が終わるまでに6面揃えてみろ、とキューブを置いておいたら、母国の南アフリカまで持ち帰って、後日「できました!」と証拠画像付きメールが送られてきたりしたこともある。今では正社員だ。そろそろキューブを返してほしい。
6、といいたいところだが、5つと言った以上、これ以上出せない。意外と難しいものだ。
とりあえず、僕の7年に渡る観察の成果を惜しみなくここに掲載した。長くなるので端折ったが、それぞれ「なぜなのか」をじっくり考えてみると、いい暇つぶしになるだろう。
立派な元記事「IQはもう古い。グーグルの5つの採用基準」と合わせて(合うのか?)、ぜひ存分に活用してほしいと思う。
おまけ1:
うちのチームのベテランエンジニアは、
『面接の最後に、「コンピュータを物理的にパッケージするものはなにか」次から選べという質問をして、
1.ハードウェア
2.ソフトウェア
3.タッパーウェア
という質問で3を選ぶことができる人を雇う』
と言っていた。
ほんとかよ…。
おまけ2:
Googleのスタートアップは社内でも秘密のプロジェクトだったりするので、公募はしない。初期メンバーが自分でこの人は、と思う人に声をかけて採用プロセスが始まることが多い。そして、その人をどれだけ推しているかに使われる表現の一つが「自分が今まで一緒に働いた人の中でトップ1%」というものだ。これを問われると、その人そのものが問われるので大変ハードルが上がり、かつ、入った後も紹介してくれた人の1%としてがんばらなくてはならなくなるので、結果的にはチームのためになる。もっとも今まで一緒に働いた人の数なんて数えてないから、まあ、適当だけど。
(なお、この投稿をポストした時、アメリカはまだ4月1日である。)
僕も、Googleにもう7年も勤めてしまった。アジア太平洋のチームマネージャー、そしてグローバルマネージャーとして、日本でも米国本社でもたくさんの面接をし、現場で判断をしてきたので、それなりに思う所はあるのだ。
そう。
だから、ここに自分なりの5つの基準を書いておこう。過去数年、周囲のすごい同僚を見ながら、見つけた5つのポイントだ。 面接時にこの5つを兼ね備えていたら、少なくとも僕は"must hire"にするだろう。(僕以外の面接官がどう判断するかは保証しないが)
1. 裸足の人
間違いない。自分の周囲で、オフィスで裸足になってる人(年中サンダルも含む)は問答無用でぶっちぎりでできる人ばかりだ。本当だ。社内CMSを作ったJも、うちのCTOも裸足だ。スティーブ・ジョブスも裸足派だった、と言えば説得力が増すだろうか。信念と自信があり、自由だ。偉くなっても裸足でオフィスを歩ける人は、素晴らしいと思うし、そうありたい。ちなみに、オフィスだけでなく、通勤中も裸足の若者もここでは見かけたことがあるが、あれは何か踏んだりしないか本当に心配になってしまう。
2. 年中全身一色の人
葬式でもないのにいつも全身黒づくめ、とか。同じ服しか着ない、とか。独創的な人が多いように思う。僕の上司のホリデーロゴの初代デザイナーとかはたいていいつも真っ黒だ。プログラミングの世界大会で優勝するようなエンジニアもいつ見ても黒い(影響されて黒くなってしまった若手もいる)。アイスホッケー選手のユニフォームばかり着ているなんてのもいる。そういえばジョブスもイッセイ・ミヤケのタートルネックばかり着ていたのは有名な話だ。
3. スタークラフトで3人と同時に戦える人
リアルタイムストラテジーゲーム、スタークラフトは認知力の向上に役立つ、という記事が話題になったが、その真偽はともかく、周囲のスタークラフト上手は、仕事もできる。3人と同時に戦えるような達人もいて、彼は仕事も、レスポンスも、同時処理能力が尋常でなく高い(仕事中に対戦の中継動画を見てたりもするが…)。ちなみに「ワールド・オブ・ウォークラフト」は違うゲームで、これにハマっている人は寝不足で昼間の生産性が低くなりがちだ。名前が似ているので注意してほしい。
4. 6言語くらい話せる人
6言語くらい話せる人を何人か知ってるが、例外なく「ああ、こいつはほんとに天才だ」と思う。聞くと大体、言語を知るのが趣味なのだとか。物事を色々な角度から考えることができるので、コミュニケーション力も高い。3言語話せるくらいはわりといて、これは普通の人でも到達できる感がある(というか普通の人もいる)が、6言語以上くらいというのが超人と人間の境界線、という感じがある。
5. パズルをいじってる人
ミーティング中もずっとバッキーボールをいじっている人がいるのだ。ジャグリングがうまい人やルービックキューブを解くのが早い人も多く、仕事が大変できる人が多い。インターン期間が終わるまでに6面揃えてみろ、とキューブを置いておいたら、母国の南アフリカまで持ち帰って、後日「できました!」と証拠画像付きメールが送られてきたりしたこともある。今では正社員だ。そろそろキューブを返してほしい。
6、といいたいところだが、5つと言った以上、これ以上出せない。意外と難しいものだ。
とりあえず、僕の7年に渡る観察の成果を惜しみなくここに掲載した。長くなるので端折ったが、それぞれ「なぜなのか」をじっくり考えてみると、いい暇つぶしになるだろう。
立派な元記事「IQはもう古い。グーグルの5つの採用基準」と合わせて(合うのか?)、ぜひ存分に活用してほしいと思う。
おまけ1:
うちのチームのベテランエンジニアは、
『面接の最後に、「コンピュータを物理的にパッケージするものはなにか」次から選べという質問をして、
1.ハードウェア
2.ソフトウェア
3.タッパーウェア
という質問で3を選ぶことができる人を雇う』
と言っていた。
ほんとかよ…。
おまけ2:
Googleのスタートアップは社内でも秘密のプロジェクトだったりするので、公募はしない。初期メンバーが自分でこの人は、と思う人に声をかけて採用プロセスが始まることが多い。そして、その人をどれだけ推しているかに使われる表現の一つが「自分が今まで一緒に働いた人の中でトップ1%」というものだ。これを問われると、その人そのものが問われるので大変ハードルが上がり、かつ、入った後も紹介してくれた人の1%としてがんばらなくてはならなくなるので、結果的にはチームのためになる。もっとも今まで一緒に働いた人の数なんて数えてないから、まあ、適当だけど。
(なお、この投稿をポストした時、アメリカはまだ4月1日である。)
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